札幌市白石区の歯医者・小児歯科【三好プリベント歯科】

スタッフブログ 『誤嚥性肺炎』を予防しよう!

皆さん、こんにちは!
今回のブログを担当させていただく俵谷です

7月も残すところ、あと4日。
“夏”を感じられる期間は短いので、
暑くても、「暑いね~!溶けちゃうね~!」
なんて言いながら、楽しみましょうね♪

さて、本日のブログですが、
皆さんは、“誤嚥性肺炎”(ごえんせい-はいえん)
という病気をご存知ですか?

誤嚥性肺炎のことを詳しく知らない人が、
意外に多いといわ
れています。

『誤嚥性肺炎というのは、
 どのような病気であり、どのように予防ができるのか。』
について、今回は皆さんにお伝えしていきたいと思います

早速ですが、“誤嚥性肺炎”とは、
本来食道に流れるはずの食べ物や唾液などの液体が、
誤って肺に流れ
てしまい、これが原因で起きる肺炎のことです。

もう少し詳しくお伝えすると、
人間の喉の奥には、食道と気管を分岐している場所がありますが、
この分岐点には気管の蓋(ふた)があり、
食べ物や液体が気管に入らないようになっています。

ですが、病気や加齢などによって、
この気管の蓋(ふた)の働きが弱ってしまうことがあるのです。

そうすると、食べ物や唾液などの液体が、
誤って気管に入ってしまい、
お口の中の細菌も一緒に、肺に入って肺炎を起こしてしまいます。

誤嚥性肺炎は、若い人が感染するというよりも、
高齢者の方が罹患する割合が、非常に多いといわれ
ています。

その理由というのは、主に老化が原因とされています。
老化により、摂食・
嚥下(えんげ)を上手くすることができなかったり、
誤嚥(ごえん)をしても、咳き込むことができなかったりして、
肺の中に異物が残りやすくなってしまうようです。

※摂食・嚥下(せっしょく・えんげ)
・・・
食物を認識してに取り込むことに始まり、に至るまでの一連の過程を指す。
※誤嚥(ごえん)
・・・
食べ物や異物を気管内に飲み込んでしまうこと。
   また異物を消化管内に飲み込んでしまうこと。
Wikipediaより)



これもありまり知られていませんが、
細菌性の肺炎というのは、
日本人の死亡原因としては第3位の高い位置にランクされています

特に高齢になると増える誤嚥性肺炎の死亡率は、
他の肺炎に比べる
と高い傾向にあると言われています。

誤嚥性肺炎
(画像:川本産業株式会社様ホームページより引用)


“このような症状はありませんか?”
いくつ当てはまるかチェック✔してみましょう!
(ご本人もしくはご家族について)

✔ 食べられなかったり、飲み込めなかったりする。
✔ 食事の量が減った。
✔ 食べ物の好みが変わった。
✔ 食後や食事中にむせることが多くなった。
✔ 食後に声がかれる。
✔ 咳をよくする。
✔ 食事時間が長くなった。
✔ 倦怠感がある。
✔ よく熱が出る。



《入れ歯で誤嚥性肺炎の確率が高まる》

入れ歯使用者の方は、誤嚥性肺炎の確率が高くなると言われています。
というのも、一般的に入れ歯には、
想像以上に細菌が多く付着している
のですが、
この細菌には、入れ歯洗浄剤など化学的な消毒剤に対して、
バイオフィ
ルムと呼ばれる防御機能があるからなのです。


バイオフィルムは細菌自体が出す物質ですが、
何層にも重なっているため、
入れ歯洗浄剤だけで、すべてのバイオフィルムを破壊して、
細菌を殺菌するのは困難です。

入れ歯


《誤嚥性肺炎の予防、口腔ケア》
誤嚥性肺炎は、お口の中の細菌が肺に入って起こりますので、
お口の中の細菌が少なければ、たとえ誤嚥をしたとしても、
肺炎の発症を防げる可能性が高くなります。

実際に、口腔ケアを実施した人のグループと、
実施しな
かった人のグループを
比較した研究では、
2年間の肺炎発生率で2倍近くの差が出ました。


口腔ケア


《誤嚥性肺炎の予防、筋力回復》
元々、気管の蓋(ふた)の喉頭蓋には、筋肉がほどんどなく、
筋肉の塊である舌に押されることで、
開いたり閉まったりしています。

誤嚥性肺炎を引き起こす誤嚥は、
舌の筋力が弱ることで、
喉頭蓋の開閉がうまく出来なくなることが一
因で起こりますので、
舌の筋力を回復することが、
誤嚥性肺炎の予防につながります。

特に病気でもないのに、近頃、
食べ物を飲み込む時にむせることが多くなったと感じる方は、
舌の筋力が弱くなっている可能性もあり、注意が必要です。

舌の筋力を回復するには、様々な口腔体操が効果的です。
半年間で舌の筋力が平均30%も増したという研究報告もあります。


《高齢になると舌の位置が下がる?》
口呼吸には、口腔内を乾燥させることのほかに、
口の中での舌の位置が、
本来の場所より下にさがってきてしまうとい
う弊害もあります。

高齢になると、舌の筋肉の衰えがあり、
舌の位置が下がる『低位舌(ていいぜつ)』になりやすいのですが、
舌が本来あるべき位置より下がりすぎてしまうと、
気道が狭くなって、呼吸がしにくくなり、
誤嚥(ごえん)
や睡眠時無呼吸の原因にもなってしまうのです。

低位舌
(画像:あいうべ体操・ゆびのば体操の「みらいクリニック」院長 今井一彰先生ブログより引用)

《お口の筋力アップ 口腔体操》
あいうべ体操。
以前に紹介させてもらいましたトレーニング方法です。
(2016年6月23日のブログ掲載)

あいうべ体操2
(画像:食育丸の内様のホームページより引用)

この体操をおこなうことで、
舌の位置を整え、
口呼吸から鼻呼吸に変えてくれる効果があります。

そして、あいうべ体操には舌を鍛える効果もあるため、
こうした低位舌の予防・改善にも役立ちます。

あいうべ体操には義歯(入れ歯)を安定させる効果もあるとのことです。
体操の時間帯は入浴時がオススメですが、
毎日おこなうのが大切なので、
日常のちょっとした空き時間に実践する習慣をつけたいですね


ということで、
“誤嚥性肺炎”を予防しよう!ということでお伝えしてきましたが、
まずは、普段の歯磨きを丁寧に、効果的におこなうこと。

そして、義歯(入れ歯)をご使用の方は、
ブラシ洗浄や義歯洗浄剤を使用して、
常に清潔に保つこ
がとても大切です

さらに、お口の回りの筋肉UPのため、
エクササイズを行うことが予防へとつながります


以上、参考になればと思います
ぜひ試してみてくださいね

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